太陽光発電設備[高圧・低圧]の点検と質 (対応事例より)
太陽光発電設備の点検は、電気主任技術者やメンテナンス会社へ委託されているものと思います。
弊社では不具合調査業務を請け負う事が多くありますが、点検の質について考えさせられます。
大手メーカーのメンテナンス部門が点検を実施している太陽光発電設備へ不具合の調査依頼があり先ずは、事務所で打合せを行いました。
不具合内容について確認し、これまで行った調査資料を読み込みながらある程度の原因の目星をつけていきます。
ブレーカーの頻繁なトリップについてですが、原因不明との事。
調査を行ったものの、パネルやケーブルに損傷はない様子。
状況から、建設当初からの不具合ではないかと投げかけたところ電気主任技術者の点検表から、建設当初からの不具合と判明。
[施工に関わった会社がメンテナンスを行っており、原因を不明瞭にされていた印象を受ける]
資料からシステム構成を確認するとブレーカーの容量がぎりぎりで設計されており発電量の多い日に周囲温度が高くなると、トリップする可能性が高いことが判明。
現地確認へと調査を進めていった事例があります。
経験と知識のある会社であれば違和感を感じる事であっても電気や機器構成の基礎知識がない会社は全くスルーして点検項目の確認に終始してしまいます。
メンテナンス会社の事情や、点検を行う担当者の質により点検結果や発電所の発電量は大きく変わってきます。
直接的にお伝えする事はありませんが、事業者の方は安くない点検費用をドブに捨てているように感じる時もあります。
判断は難しいのですが、点検は質の良い業者選定が重要になります。